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しなやかでシワになりにくい!「綾織(あやおり/ツイル)」生地の魅力

布生地についての備忘録第二弾、【綾織】についてまとめます。
前回の平織と同じく代表的な織り方のひとつですね。

1. 綾織とは?斜めの線「綾目(あやめ)」が特徴

「綾織(あやおり)」は、平織、朱子織と並ぶ「織物の三原組織(さんげんそしき)」の一つで、「斜文織(しゃもんおり)」または「ツイル(Twill)」とも呼ばれます。

  • 組織の仕組み:経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の交差する点を、一定の間隔で一つずつずらしながら織り上げていきます。
  • 見た目の特徴:この交差のズレにより、生地の表面に斜めの畝(うね)のような線が現れます。これが「綾目(あやめ)」や「斜文線(しゃもんせん)」と呼ばれる綾織最大の特徴です。
  • 裏表の違い:糸の浮き沈みの割合が異なるため、平織と異なり、生地の表面と裏面で表情が異なります(左右非対称になります)。

2. 綾織生地の主なメリット(平織との比較)

綾織は、平織に比べて糸の交差する点(組織点)が少ないため、糸が長く浮いている部分が多くなります。この構造が、独特の風合いと機能性を生み出します。

特徴詳細
しなやかで柔らかい糸の交差が少ないため、平織に比べて生地に柔軟性があり、ふっくらとした風合いになります。
伸縮性がある生地が引っ張られた際に、斜めの綾目がわずかに伸びるため、平織よりも伸縮性があります。着心地の良さに繋がります。
シワになりにくい柔軟性があるため、折りジワがつきにくく、回復しやすいというメリットがあります。
光沢がある糸の浮いている部分が光を反射しやすく、平織に比べて光沢(艶)が出やすいです。上品な印象になります。
厚地を織りやすい糸の密度を高くしやすく、肉厚で丈夫な生地を作ることができます。

💡 注意点

糸の交差が少ない分、平織に比べると摩擦にはやや弱いという性質があります。

3. デニムだけじゃない!綾織の代表的な生地

綾織は、その機能性や風合いから、カジュアルからフォーマルまで非常に幅広いアイテムに用いられています。

代表的な生地名主な特徴主な用途
デニム経糸にインディゴなどの染め糸、緯糸に未晒し(きなり)の糸を使った厚手の綾織物。(代表的な綾織の生地)ジーンズ、カジュアルウェア
ツイル綾織組織の総称としても使われますが、一般的には綾目がハッキリと出たコットンやポリエステルの生地を指します。シャツ、チノパン、ユニフォーム
サージ梳毛糸(そもうし)を用いた綾織物で、しなやかで上品な光沢を持ちます。斜め45度の綾目が特徴。スーツ、制服、礼服
ギャバジン経糸の密度を非常に高くし、綾目を急角度(60度前後)にした高密度の綾織物。撥水性を持つものが多い。(例:バーバリーのトレンチコート)コート、高級スーツ、レインウェア
チノ(カツラギ)主にコットンを使用した丈夫な綾織物。ウエポン(ウエストポイント)もこの一種。チノパン、ワークパンツ、カジュアルウェア
ヘリンボーン綾目が途中で反対方向に切り替わり、V字の山形模様(杉の葉柄)に見える変化組織。ジャケット、コート、ツイード

4. まとめ:普段使いの服に隠された「綾織」の魅力

綾織は、ジーンズやチノパンといった耐久性の必要なアイテムから、スーツやコートといった上品な光沢を求められるアイテムまで、私たちの生活に深く根付いています。

次にデニムやスーツを着る際は、ぜひ生地の表面をじっくり観察してみてください。斜めに走る美しい「綾目」が見えたら、それは「綾織」がもたらす柔軟性、シワになりにくさ、そして光沢感の証です。

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